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中川十内写真展
 風に吹かれて ードゥンムリ村29の家族の肖像ー


会期:2017年11月28日(水)〜12月16日(土)
時間:12:00〜18:00(日・月曜日休館)(入場無料)

概要
2010年、インド東北部ビハール州。13億の人口と南アジア随一という広大な国土をもつインドの当時の鉄道インフラは非常に不備で、デリーから 芸術祭の行われたスジャータ村へは、仏教の聖地ブッタガヤを経由してほぼ一日かかって到着した。
ポートレートを撮影したその村は、更にファルグ川を越えたはずれにある。小さく貧しいドゥンムリ村。放し飼いにされた痩せた牛や鶏が子供たちとたわむれ、出稼ぎ中の男に代わって、サリーを纏った女達が畑を耕して日々の糧を得ている。村には文明の利器は一切存在しない。美しく手つかずの大自然の下で、人々は軒先を借りるようにひっそりと暮らしていた。
彼らはもちろん写真を撮ったことも撮られたこともなく“カメラ”が何たるかも当然知らない。
そんな村人の家族を、白布を木に括り付けただけの簡易ホリゾント仕立ての “青空写真館”で撮影する。子供達はレンズを興味深くのぞき込み、母親達はその異様な光景に直立不動に固まってしまっている。カメラを向けると、一体何が始まるのか、彼らの不安とワクワクする高騰感が強烈に伝わり、生命感あふれる熱を持った被写体のポートレートを撮る醍醐味にただ夢中にシャッターを切り、時を忘れた。同じ設定で、同じ生活レベルの人々を撮影する。違いは家族構成と鮮やかなサリーの色、だけ。
日本に戻りプリントした。驚きはその全ての写真に想像を超える力強いエネルギーが溢れていたことだ。嬉しかった。これほどに人間本来の魂が輝いて、それぞれに美しい色を放つ写真を撮れたのは、彼らの生活環境で彼らのそのままを受け容れて撮ったことがよかったと納得した。一切の雑念を持たず、シンプルに“生きる”彼らの表情やたたずまいに、「文明」や「進化」という名のもとに、疲れたり、鈍ってしまった己れの感性が、本来の輝きを取り戻すきっかけとなる一枚が必ず見つかると思う。太陽とともに一日が始まり、美しい色のサリーを纏い、必要な食べ物を手に入れるために働き、家族とともに一日を終える。
人生を喜び、正直に生きているそんな家族のポートレートです。


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